PROGRAM
琉球藍の産地である沖縄に滞在し、琉球藍の製藍、藍建の技法を学びます。また、琉球藍と物作りとの関わりを探るために沖縄の伝統工芸である芭蕉布の糸作りを学び、紅型作家の工房を訪ねます。
授業開始2024年6月17日 (月)
参加費¥21,000(税込)*交通費など別途
開催場所名護(沖縄)・藍ぬ葉ぁ農場・びんがた工房くんや
【カリキュラム】
午前 10:00〜12:00 午後 13:10〜17:50
*悪天候・災害などのやむをえない事情により変更をする場合があります。詳細は別途受講生にお知らせいたします。
講師
池原 幹⼈
IKEHARA Masahito
藍職人・
沖縄県立芸術大学非常勤講師
土づくりから始まるモノづくりに憧れて2009年に琉球藍の道に進む。3年間の修行期間を経て独立。現在は沖縄県本部町にて藍ぬ葉ぁ農場を主宰し、小規模ながら琉球藍の栽培から製藍・染織を行う傍ら、2019年より沖縄県立芸術大学非常勤講師、2021年より琉球藍製造技術保存会事務局、2022年よりおきなわ工芸の杜にて玉藍工房の共同運営を行う。
⼤城 あや
OOSHIRO Aya
芭蕉布作家・
沖縄県立芸術大学非常勤講師
沖縄県大宜味村で芭蕉布工房うるくを主催。芭蕉の栽培から糸作り、機織りまでを一人で行う。自身の制作と並行し、古い芭蕉布の調査•復元、首里伝統織物共同組合と煮綛芭蕉布の復元を目指しワークショップも開催している。
宜保 聡
GIBO Satoshi
紅型作家・びんがた⼯房くんや
故 嘉陽宗久氏に師事し、3年間の修行を経て、2003年より「びんがた工房 くんや」を設立。沖縄では染めもの屋「紺屋」のことを「くんや」もしくは、「くーや」と呼ばれており、屋号は沖縄の方言から命名した。毎日まじめに紅型を染め、琉球紅型は全行程をひとりで仕上げ、職人技を極めるべく精進の日々。見た人の気持ちがパッと明るくなるような染めを目指す。
賀川 理英
KAGAWA Rie
紅型作家・紅型だいだい
埼玉県川口市生まれ。染色の専門学校を卒業後、沖縄へ渡り紅型工房に9年勤務。1999年 紅型だいだいを設立し、現在沖縄は本島南端の糸満に在住。伝統的な紅型を踏襲しつつ、独自の解釈で制作。 近年は自宅に甕を埋め、琉球藍の天然灰汁発酵建てに取り組み、琉球藍型においても精力的に制作中。
【課題・修了証明書】
受講終了後1ヶ月以内に授業の最終レポートの課題を提出します。選択したコースの授業すべてに出席した受講生には、「修了証明書」を発行する予定です。
オンラインレクチャーやワークショップで、産地の魅力や背景を「言葉」と「写真」で伝えるプロセスを学びます。さらに実践では沖縄や京都で伝統工芸に携わる工房を取材し、文章と写真による記事を作成。グラフィックデザイナーと共に冊子を制作して、印刷入稿するまでを行います。
授業開始2024年6月14日(金)
参加費¥24,000(税込)*交通費など別途
開催場所沖縄・京都・京都芸術大学
【カリキュラム】
*悪天候・災害などのやむをえない事情により変更をする場合があります。詳細は別途受講生にお知らせいたします。
*授業以外の時間に宿題があります。
講師
田口 葉子
TAGUCHI Yoko
写真家
大学進学以来、京都に暮らす。写真家井上隆雄氏に師事。京都を中心に四季折々の風景や歳時記などの撮影を続け、雑誌、新聞、書籍等で写真や文章を発信。日本の気配をテーマに撮り続け、個展や出版を重ねる。京都新聞社のデジタルサイトTHE KYOTOにて連載中。出版物は「IN KYOTO」光村推古書院「樂と萩」世界文化社「草木の聲」京都新聞出版センターなど。
大辻 都
OHTSUJI Miyako
京都芸術大学教授
(アートライティング)
東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修了。博士(学術)。京都芸術大学にて、長年文芸やアートライティングの指導にあたる。主な著書に『渡りの文学』(法政大学出版局、2013年)、『アートライティング1 アートを書く・文化を編む』(上村博との共著、京都芸術大学 東北芸術工科大学 藝術学舎、2019年)、訳書にマリーズ・コンデ『料理と人生』(左右社、2023年)など。
木村 俊介
KIMURA Shunsuke
ノンフィクション作家・
京都芸術大学准教授
1977年、東京都生まれ。1999年に『奇抜の人』(平凡社)でデビュー。「働く人」「作る人」へのインタビュー取材を軸にした執筆活動を展開している。著書に『インタビュー』(ミシマ社)、『漫画編集者』(フィルムアート社)、『善き書店員』(ミシマ社)、『料理狂』(幻冬舎文庫)、『漫画の仕事』(幻冬舎コミックス)、『仕事の話』(文藝春秋)などがある。
河田 憲政
KAWATA Norimasa
フォトグラファー・
京都芸術大学専任講師
2004年京都造形芸術大学大学院芸術研究科修了。デザインや写真、映像を学び、主に写真を用いた表現に取り組み展覧会を多数開催。また、これまでに美術館や教育機関などにおいて写真に関連する様々なワークショップの講師、フォトグラファーとして美術館やアートギャラリー、芸術祭におけるアート作品やインスタレーションビューの撮影にも従事。
本田 みのり
HONDA Minori
デザイナー・(有)オフィスティ
大阪成蹊大学芸術学部染織テキスタイル学科卒業。卒業後は青年海外協力隊として南米チリ_チロエ島へ。島人達とともに伝統織物の販売経路開拓や祭りの舞台美術制作などを手がける。現在は大阪のグラフィックデザイン事務所にて、広告の企画提案から、ロゴ・カタログ・WEBのデザイン制作やディレクションなどを行う。
【課題・修了証明書】
受講終了後1ヶ月以内に授業の最終レポートの課題を提出します。選択したコースの授業すべてに出席した受講生には、「修了証明書」を発行する予定です。
【準備するモノ】
カメラで撮影、パソコンで写真編集をしますので、カメラとパソコンが必須です。
藍と漆で藍漆の研究を行い、それを使用した藍漆糸を作ります。さらに、活用方法として現代に生かせるプロダクトを制作。物作りのプロセス実践をベースに、『藍漆糸×紅型×西陣織』の融合を目的としたデザインワークに取り組みます。
授業開始2024年6月12日(木)
参加費¥24,000(税込)*交通費など別途
開催場所玉藍工房(おきなわ工芸の杜内)・和⼯房明⽉・佐藤喜代松商 店漆工房
【カリキュラム】
*悪天候・災害などのやむをえない事情により変更をする場合があります。詳細は別途受講生にお知らせいたします。
*授業以外の時間に宿題があります。
講師
中澤 千果
MAKAZAWA Chika
西陣織・
和工房明月
西陣織織物デザイン/和工房明月。黄道十二星座をモチーフにステーショナリー制作、OEMで帯やその他織素材制作。京友禅きものアンテナショップ:小室庵スタッフ。 A_Butterfly_Wayとして星読み、イラスト、アイコン制作、ブログなどパラレルに作家活動なども行う。
佐藤 貴彦
Sato Takahiko
漆・株式会社佐藤喜代松商店
代表取締役
京都で漆精製業として1921年創業。広い業界に漆を供給してきた佐藤喜代松商店の4代目。金銀糸・引箔で使われる漆や、型染の型紙用の漆を提供してきたことから西陣の漆屋と自称している。科学的見地に基づいた漆の分析や改質にも取り組み、漆の用途開発にも積極的に取り組んでいる。
村⽥ 紘平
MURATA Kohei
西陣織・製紙部門・伝統工芸士
1977年、京都府生まれ。 経済産業大臣指定伝統的工芸品 西陣織(製糸部門)の伝統工芸士。 西陣織 箔屋『楽芸工房』の3代目として、帯地の特徴である「引箔」の製造を行う。2019年に自社ブランド「nobegane」を立ち上げ、国内外のブランド、クリエイターとの協業による新しいモノづくりに積極的に取り組んでいる。
丹⽻ 裕美⼦
NIWA Yumiko
布構成家
ヴィンテージのグラフィカルなプリントのシャツやワンピース、メンズジャケット、アロハシャツなど、古い洋服を素材にバッグや雑貨、洋服を制作。生かし直しのもの作りを中心に、大学の非常勤講師も担う。柄物の切り取りを得意としたもの作りに共感して下さった梅崎由起子さんとは『藍 洋装展』でコラボ作品を展開。
三⽥村 有芳
MITAMURA Ariyoshi
漆芸家・
京都芸術大学大学院准教授
1985年江戸蒔絵赤塚派十代三田村有純次男として東京都で生まれる 高校卒業前に中国に渡航し清華大学美術学院学部、修士、博士課程を卒業、ポストドクターとして2年間同大学にて勤めた後日本に帰国。2019年以降日展に連続入選、現代工芸展現代工芸賞受賞、国際展金賞受賞等、受賞入選多数。
梅崎 由起⼦
UMESAKI Yukiko
藍染作家・
京都芸術⼤学専任講師
1999年京都市立芸術大学美術研究科工芸染織修了。京都府木津川市にて藍染工房・藍 ohakoを設立。国内外にて藍染作品を発表している。2019 年より台北国立芸術大学との藍プロジェクト、2022年より京都芸術大学にて伝統を生かしなおす「藍生かし直し」プロジェクト開催。主な出版物に「はじめて学ぶ芸術の教科書『染を知る』」監修・京都芸術大学東北芸術工科大学出版局藝術学舎がある。
【課題・修了証明書】
受講終了後1ヶ月以内に授業の最終レポートの課題を提出します。選択したコースの授業すべてに出席した受講生には、「修了証明書」を発行する予定です。
「藍を愛でる」
皆に親しまれている「藍」を種から育てる過程を通して原点から再認識します。合わせてオンラインレクチャーや対面ワークショップを開催。年4回発行の「愛でる通信」ではオンラインでつながる受講生の藍を愛でる様子が記載されています。
授業開始2024年6月28日(金)
(種まきは6月2日(日)予定)
参加費¥2,000(税込)
開催場所オンライン授業
【カリキュラム】
*悪天候・災害などのやむをえない事情により変更をする場合があります。詳細は別途受講生にお知らせいたします。
講師
オオニシカナコ
ONISHI Kanako
染めもの作家
2021年 京都芸術大学染織テキスタイルコース 卒業 染色ワークショップを各地で開催するほか、身の回りのものごとをともに楽しむをテーマにイベントを企画するなど活動は多岐にわたる。 絞り染めブランド「はなもとめ」主宰。亀岡市「かめおか霧の芸術祭」ではワークショップコーディネーターを務める。
⻄村 尚⾨
NISHIMURA Naoto
藍師・染師
京都生まれ。手仕事やストーリー、背景のあるモノに興味があり、22歳の時に手紡ぎ手織りの古布や襤褸(ぼろ)と出会ったことから、色々な文献を調べ、藍染めの奥深さに魅了されました。24歳で脱サラ後、日本の藍染め染料タデアイの一大産地である徳島県へ移住。3年の修行を経て、地元である京都伏見にて藍の栽培、染料造り、染色をしている。「自然を愛する人へ藍を届けたい」をテーマに藍染体験、農業体験を中心に活動中。
松井 利夫
MATSUI Toshio
陶芸家・京都芸術⼤学教授・
滋賀県立陶芸の森館長
1955年生まれ。京都市立芸術大学陶磁器専攻科修了後、イタリア政府給費留学生として国立ファエンツァ陶芸高等教育研究所に留学。エトルリアのブッケロの研究を行う。帰国後、沖縄のパナリ焼、西アフリカの土器、縄文期の陶胎漆器の研究や再現を通して芸術の始源の研究を行う。近年はたこつぼ漁、野良仕事に没頭し人間の営みが芸術に変換される視点と場の形成に関する研究を重ね、かめおか霧の芸術祭総合プロデューサー、公開講座「ネオ民藝」を運営する。またArt&Archaeology Forumを立ち上げアートと考古学の融合領域の研究を行う。
出射 優希
IDEI Yuki
ライター
京都芸術大学文芸表現学科にて、インタビューを学ぶ。 卒業制作ではひろく本づくりに携わる方へ取材したインタビュー集『本になる』を制作。現在は、作家やアーティストを中心に、生き方とものづくりの結び付きについてお話を伺っている。その人の個人的な経験を、ながく先へ残す取材を心がけている。
【発⾏物】 『愛でる通信』 の発⾏ 年4回 (6⽉・8⽉・10⽉・12⽉)予定
【課題ついて】
①藍を種(蓼藍)から育てる ②絹のハンカチを染める ③愛でる日記をつける
⽠⽣⼭workshop 受講⽣の中から20名後日、募集します(参加費別途・6月29日申し込み開始)
【スケジュール】
第1回 | 8/23(金) 18:00-19:40
ミメーシスとうつし──伝達の哲学
【講義内容】
西洋芸術思想の根底にある「模倣=ミメーシス」概念と、日本美学における「うつし(写し、移し)」という考え方を比較検討しつつ、新石器時代以降現代に至るまでの人類文明において、伝えること、受け継ぐこととはそもそも何を意味するのか、その哲学的な根底をめぐって考えます。
Profile
吉岡 洋
YOSHIOKA Hiroshi
美学者
京都芸術⼤学教授
『情報と生命』『〈思想〉の現在形』他、美学芸術学、哲学、メディア論に関わる著作・翻訳など多数。研究活動に加え、批評誌『ダイアテキスト』等の編集、「京都ビエンナーレ2003」等の美術企画、また映像インスタレーション作品「BEACON」の制作も行なってきた。ロームシアター京都リサーチプログラムメンター。
https://www.youtube.com/@hirutanu第2回 | 9/28(土) 14:00-15:40
伝統を受け継ぐために必要な勇気の話
【講義内容】
私たちは「伝統は変わってはいけない」と考えがちです。しかし、毎日少しずつ社会は変わり、人は変わり、使える材料・技術は同じではなくなっていきます。このレクチャーでは様々な実例を挙げて、伝統を受け継ぐために必要な勇気についてお話します。
Profile
前﨑 信也
MAEZAKI Shinya
工芸文化史
京都女子大学教授
龍谷大学文学部史学科卒業後、英国・中国に留学。2009年ロンドン大学で博士号(日本美術史)取得。立命館大学専門研究員などを経て、2015年京都女子大学准教授、22年より現職。大阪大学非常勤講師、東京芸術大学非常勤講師、京都市立芸術大学芸術資源研究センター、立命館大学アート・リサーチセンターの研究員などを兼務。著書論文多数。
第3回 | 10/25(金) 18:00-19:40
沖縄の染織物業界から考える文化と経済
【講義内容】
沖縄県は、国の伝統的工芸品に13品目の染織物が指定されていますが、生産額、従事者数は減少傾向にあり、厳しい状況が続いています。このような状況を生み出している産地の現状や染織物業界の産業構造から課題を抽出し、次世代に産地の明るい未来を繋いでいくための文化と経済の調和ある発展を考えます。
Profile
鈴木 修司
SUZUKI Shuji
ゆいまーる沖縄株式会社 代表取締役
沖縄県立芸術大学 非常勤講師
『2010年に従業員承継でゆいまーる沖縄(株)の社長に就任。沖縄の工芸品のブランド構築や、沖縄県立芸術大学とコラボしたデザインブランドを立上げる。工房運営セミナーや染織職人の人材育成プロジェクトなど沖縄の工芸業界の課題解決に向けた取組みも実施。沖縄県工芸産業振興審議会の委員、沖縄県立芸術大学の非常勤講師等も務める。
https://utaki.co.jp/第4回 | 11/23(土・祝) 15:00-16:40
染工場経営とものづくりの継続
【講義内容】
私は京都という染織の産地で山元染工場を経営し、芸術大学で染色の魅力を伝える講師として活動しています。創業95年の染工場を未来に繋げていくためにすべきことは何なのか。作り手は伝え手にもなれるのか。産地が求めるのはどんな人材なのか。テキスタイルブランド「ケイコロール」の運営に奮闘しつつ考え続けています。
Profile
山元 桂子
YAMAMOTO Keiko
染色家
(株)山元染工場 取締役
京都芸術大学 美術工芸学科専任講師
京都芸術大学大学院修士課程修了。結婚と同時に山元染工場で舞台衣裳制作事業に従事。染めものブランド事業「ケイコロール」主宰。 (株)山元染工場取締役。ビームスジャパンやアーバンリサーチなどのアパレルブランドとのコラボ商品開発。京都市内ホテルからのオーダーによるアートパネルやクッションの制作。自社オンラインショップ運営など。
https://www.keikoroll.com/第5回 | 12/8(日) 14:00-15:40
清水家における伝統と革新
【講義内容】
清水六兵衞家は初代が1771年に開窯してから私で8代目となりますが、その歴代の制作スタイルは各代独自のもので、共通する技法やスタイルといったものは感じられません。それでも共通するのはモノづくりへの姿勢といったものでしょうか。それぞれの時代での革新が伝統につながっているように思います。
Profile
清水 六兵衞
KIYOMIZU Rokube
陶芸家
京都芸術大学名誉教授
1954年に京都に生まれる。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、京都府立陶工職業訓練校でロクロ成形、京都市工業試験場で釉薬を学び、本格的に作陶活動に入る。実質的なデビューとなった1983年の朝日陶芸展でグランプリを受賞。その後も土による造形作品を制作、数々の公募展において受賞を重ねる。2000年に清水六兵衞を襲名し、以後、造形性を持った器物を中心に作品制作を展開する。
https://rokubeygama.com/【スケジュール】
2025 1.18(土)
| 開催場所:京都芸術大学
第1回 | 13:00-14:40
中国貴州省・ミャオ族の藍
【講義内容】
中国・貴州省のミャオ族は、独自の言語は有しますが文字は無く、アイ草による染色や独特な加工、ろうけつや絞りなどの染色技術が民族の独自性の継承に大きな役割を果たしてきました。日常生活の中で行われて来たミャオ族の染色を事例に、「ものづくりの原点」について考えます。
Profile
鳥丸 知子
TORIMARU Tomoko
染織研究家
北京服装学院大学客員教授
中国紡織大学(現・東華大学)にて中国紡織科学技術史専攻。2004年工学博士取得。現在、中国・北京服装学院大学客員教授、日本・法政大学大学院などで兼任講師。民間に現存する染織技術の現地調査を世界各地で行うとともに、国内外において織物製作の指導に従事。中国貴州省・ミャオ族の染織技法に関する著書に『布に踊る人の手』『One Needle, One Thread』『ミャオ族の民族衣装 刺繍と装飾の技法』。
第2回 | 15:20-17:00
植物染料の中の藍
【講義内容】
藍は植物染料の中でも独特な方法で染色されます。発酵建てによる藍染(酸化還元反応)では絹、麻、木綿によく染まりますが、藍の生葉染(酵素反応)では絹によく染まりますが木綿には染まりにくいです。この理由は染色メカニズムの違いから説明できます。また、藍と他の植物染料の色素構造を比較しながら藍染の特徴について解説します。
Profile
⼭崎 和樹
YAMAZKI Kazuki
草木染研究家
草木工房主宰
1985年草木染の研究と普及のために草木染研究所柿生工房(草木工房)を開設。2002年学術博士取得(信州大学)。1995年より天然染色に関わる国際会議(フランス、韓国、アメリカ、インド、中国、台湾、メキシコ)に参加し、研究発表、作品展示やワークショップを行なう。著書に『新版草木染 四季の自然を染める/山と渓谷社』、『藍染の絵本/農文協』他
https://yamazaki-kusakizome.com/2025 1.19(日)
| 開催場所:京都芸術大学
第1回 | 13:00-14:40
沖縄の藍
【講義内容】
私は、学生時代に沖縄島北部山中に残る「藍壺」の遺構と出会い、沖縄の換金作物として盛栄を博していた琉球藍の製藍業に興味をもちました。この講義では、主に琉球藍の製藍業がどのような社会背景の中で営まれたのか、その歴史と製藍技術の変遷などについてお話したいと思います。
Profile
⼤湾 ゆかり
OWAN Yukari
沖縄県⽴博物館・美術館
主任/学芸員
沖縄国際大学卒・筑波大学大学院修了。1995年より沖縄県公文書館に就労し、2013年より沖縄県立博物館・美術館の民俗担当学芸員として勤務。大学時代より沖縄島北部地域の山の暮らしに興味をもち、琉球藍の藍壺遺構の分布調査や製藍事業所での参与観察調査を行った。2020年に博物館企画展「沖縄の藍」の展覧会を開催。
第2回 | 15:20-17:00
阿波藍・四国⼤学「藍の家」の取りくみ
【講義内容】
「阿波藍」とは藍染料「蒅(すくも)」を指します。徳島県にある四国大学では地域の伝統文化・産業の継承を目的に「阿波藍」を教育・研究に取り入れて40年が過ぎました。活動の拠点となる「藍の家」には国内外から藍に関心のある人々が集い、共に学んでいます。「藍の家の近年の取り組みと「阿波藍」の現状を紹介します。
Profile
有内 則⼦
ARIUCHI Noriko
四国大学 生活科学部人間生活科学科
准教授
徳島県藍染研究会事務局
四国大学藍染専門施設・藍の家主宰。徳島県の伝統文化・産業である「藍」に関する教育研究活動を実施している。2022年藍の家所蔵の藍布をまとめた図録「藍の家」を出版。四国大学学際融合研究所。2007年より藍染に関する相互啓発の場であり、藍染技術の継承と阿波藍の振興を目的とする任意団体、徳島県藍染研究会の事務局を担当。
宿泊について
study room1・2・3について宿泊を伴うフィールドワークについては宿泊ホテル(ホテルの指定はできません)を用意しています。*宿泊は無料となります。
<対象のフィールドワーク>
study room 1
対象者:受講生全員
日程:7月1日(月)〜7日(日)フィールドワーク全日程
※1〜5日は名護(沖縄)に滞在し6日は那覇に滞在します。
スケジュール、内容の都合で受講生は全員用意したホテルに宿泊して受講をする形となります。
study room 2
対象者:必要な方
対象講座:フィールドワーク(取材)①②沖縄、③④京都の取材のみ対象
日程:期間
①7月4日(木)、5日(金)、6日(土)
-名護(沖縄)滞在/6日に帰ります。
②7月7日(日)、8日(月)- 那覇滞在/8日に帰ります。
③7月20日(土)、21日(日)- 京都市内滞在/21日に帰ります。
④8月3日(土)、4日(日)- 京都市内滞在/4日に帰ります。
study room 3
対象者:必要な方
対象講座:フィールドワーク(沖縄研修)のみ対象
日程:期間 8月30(金)、31日(土)、9月1日(日)- 那覇滞在/9月1日に帰ります。
【問い合わせ】
ご質問はメールにてお問い合わせください。
info@ainogakko.jp
学校法人瓜生山学園
京都芸術大学 藍の學校lab.
〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都芸術大学