2024.11.08
琉球藍の藍建と藍畑を見学!
こんにちは、藍の學校事務局です。
こちらのページでは、1年を通して、どんなプログラムが開催されたか、「藍の學校」の活動についてお伝えしていきます。
今回は、Study room1の沖縄でのフィールドワークについてのレポート2回目です!
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【Study room1 とは?】
Study room1では琉球藍、芭蕉布、紅型など産地や地域に根付く暮らしや伝統工芸について五感で学ぶ6日間滞在型のフィールドワークを開催。6日間で泥藍の製法と沖縄の伝統技法・芭蕉布の糸作りを学び、紅型作家の工房を訪ねます。
レポートでは、琉球藍、芭蕉布の糸作り、紅型作家の工房見学の3つに分けて様子を紹介します。
フィールドワーク初日の模様はこちらから
2日目は、本部町にある池原さんの工房「藍ぬ葉ぁ農場」からスタートしました。
ここでは泥藍の藍建てを見学し、方法を学びました。
藍建てとは、染料となった藍を発酵させて染められる液の状態にすることをいいます。
池原さんは藍建ての方法の中でも「天然灰汁発酵建て」という微生物の発酵を利用して建てる方法でされています。
泥藍はその名の通り、どろっとしています。天然灰汁発酵建ての材料は泥藍、水、木灰、消石灰、ふすま。
作業する池原さんを囲んでじっくり見学させていただきました。
天然のもので建てるこの方法は、材料の分量だけでなく、液の温度やph、使用する水なども品質に大きく関わる作業です。
池原さんは、藍建て毎日、気温やphを測り、表につけてどうすれば藍が建つかを感覚ではなく蓄積したデータを元に藍と向き合われているのが印象的でした。
建った(染まるようになった)琉球藍の染液は藍特有の匂いと思いきや、フルーティーないい香りがしていました。
藍建ての見学を終え、少し車を走らせて、受講生たちは池原さんの琉球藍の畑へ移動しました。
細い道を進み、たどり着いた畑には琉球藍、そして隣に、おおよそ直径3mの大きな丸い穴が2つありました。
丸い穴、これは沖縄では「エーチブ(藍壺)」と言われ、泥藍づくりに用いるものです。琉球藍のすぐ近くにあるのは収穫した葉をすぐに泥藍にするためだからだそうです。
現代は複数の層に分けて作る、泥藍の製法もありますが池原さんは藍の微生物を生かすため、あえて昔ながらの「エーチブ(藍壺)」を用いた方法で、作られているそうです。
実は、実習のこのタイミングは本来、泥藍を作る作業は終えている予定でしたが台風の影響で遅れ、私たちも作業現場を見せていただくことができました。
エーチブ(藍壺)には藍の葉が浸っています。例えるなら、私たちが1日目に仕込んだ特大版です。抑えると、藍が発酵したのか空気がぷくぷくしていました。
畑があるエリアから少し山側にいったところにはかつて使われていたエーチブ(藍壺)があり、それも見せていただきました。
そのあと琉球藍の畑を見学しました。
記念に集合写真
琉球藍は一年草で、冬を越します。ですが、本土の気候では寒いようで越せないようです。
琉球藍というだけあり、温暖な沖縄ならではですね。
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