2024.11.25
琉球藍で泥藍をつくる
こんにちは、藍の學校事務局です。
こちらのページでは、1年を通して、どんなプログラムが開催されたか、「藍の學校」の活動についてお伝えしていきます。
今回は、Study room1の沖縄でのフィールドワークについてのレポートです!
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【Study room1 とは?】
Study room1では琉球藍、芭蕉布、紅型など産地や地域に根付く暮らしや伝統工芸について五感で学ぶ6日間滞在型のフィールドワークを開催。6日間で泥藍の製法と沖縄の伝統技法・芭蕉布の糸作りを学び、紅型作家の工房を訪ねます。
レポートでは、琉球藍、芭蕉布の糸作り、紅型作家の工房見学の3つに分けて様子を紹介します。
2日目の様子はこちらから
3日目は、泥藍づくりのつづきです!
約2日間水に浸した藍草は、色素が水に溶け出していました。
講師の池原先生からも、
「液の色も葉の発酵具合も良い感じだと思います。」というお言葉をいただき、
次の工程へ入ります。
藍葉を取り出し、水に溶け出した色素を沈殿させる作業です。
ポリ容器から、丁寧に藍葉を取り出しました。
その後、液の中へ少しずつ消石灰を入れます。
余談ですが、昔の人は消石灰の量は、消石灰が加えられた浸漬液を底から表面に撹拌した瞬間に「ウサギの目の色」といわれる 赤みが見えたときが消石灰の添加の止め時としていたそうです。この例え方が数値化が難しい時代の名残としてあるのかと思うと、とても興味深く思いました。
そして、空気を入れるように、
藍液を容器で掬い、ザババババと戻すようにして、何回も攪拌を行いました。
消石灰を入れることで液がアルカリ性になり、水の中にインディゴの色素が溶け出し、
時間と共に沈殿していく仕組みです。
受講生はペアになり、交代しながら、攪拌を続けました。
消石灰を入れたばかりの段階では緑色をしていた液は、撹拌をすることで泡立ち酸化をして、
綺麗な藍色へと変化していきました。
いつしか受講生の腕や手も真っ青に染まりました。
手で掬っている藍色の泡は、波の華のように風が吹けば飛んでいくような軽いものです。
これは、後に顔料化しstudy room3の藍漆制作に使用しております。
攪拌し、泡も落ち着きはじめたところで、
今日の作業は終了しました。
4日目。
泥藍作りの最終日となりました。
1日経って、色はバケツの下に沈殿しました。
これから上澄液を除いていきます。
大胆に作業を行うとすぐに沈殿していた藍が舞い上がってしまうので、
「ゆっくりゆっくりおこなってくださいね」という池原先生のアドバイスのもと
そーっと慎重に作業を進めました。
可能な限り上澄液を取り除いたら、別の容器に移し、水を切ります。
最後は、沖縄の暖かさに委ねて完成を待ちます。
それから二日。
無事、泥藍が出来上がりました!
約30kgの琉球藍の葉は、6kgの泥藍になりました。
泥藍作り編、池原先生から琉球藍の何から何まで教えていただき、
受講生の中には自分で泥藍を建ててみようかなとという人もいました。
Study room1のレポートは、芭蕉布の糸づくりへと続きます。
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