2024.12.02
芭蕉布の糸作りを学ぶ 後編
こんにちは、藍の學校事務局です。
こちらのページでは、1年を通して、どんなプログラムが開催されたか、「藍の學校」の活動についてお伝えしていきます。
今回は、Study room1の沖縄でのフィールドワークについてのレポートです!
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【Study room1 とは?】
Study room1では琉球藍、芭蕉布、紅型など産地や地域に根付く暮らしや伝統工芸について五感で学ぶ6日間滞在型のフィールドワークを開催。6日間で泥藍の製法と沖縄の伝統技法・芭蕉布の糸作りを学び、紅型作家の工房を訪ねます。
レポートでは、琉球藍、芭蕉布の糸作り、紅型作家の工房見学の3つに分けて様子を紹介します。
前編はこちらから
芭蕉布の糸作り2日目がスタートしました。
2日目は苧引き(ウービキ)に取り組みました。
苧引きとは、苧炊きし、柔らかくなった芭蕉の葉鞘から
不純物を取り除き、繊維を取り出す作業です。
苧炊きした芭蕉はくたっと茶色くなっています。
芭蕉糸に使われる葉鞘の外側には維管束が多くあり、それらが
芭蕉布の軽さやひんやり感といった特徴に繋がっているそうです!
苧引きはエービという竹のハサミを使って行います。
大城先生に基本の姿勢と、流れを教えていただき、挑戦しました。
右手で挟んで左手を引く。
一見、単純作業と思われるこの工程が非常に難しく、
大城先生の手つきをみながら見様見真似でやってみます。
受講生の中には、糸作りの経験者もいて、
いつしかみんなの講師のように、教えてくださるそんな風景も見られました。
流れを掴めばあとは繰り返し行っていくのみ。
ちょっとした手の使い方や力加減の違いが、繊維の表情を変えます。
大城先生にコツを伺いながら、
みなさん無言で真剣に作業を行っていました。
だんだん繊維らしくなってきました。
日が変わり、3日目!
はじめに、芭蕉布、芭蕉布の糸を見せてもらいました。
糸を作る工程を体験しているからこそ感じる芭蕉布の凄さ….
思わず「はぁ〜〜〜」と息を吐くように声が出てしまいます。
さて、3日目は裂いたりしながら1mぐらいの繊維を1本1本、
端を結び、繋ぎ合わせていく苧績み(ウーウミ)という地道な作業。
作業に集中していると時間があっという間に過ぎていきます。
4日目は、糸車を使って、糸に撚りかけます。
完成まで後少し。
右手と左手を違う動きを同時にしなければいけないことに
最初はみなさん苦戦していましたが
大城先生のおっしゃるとおり「やってみるのが一番わかる!」
作業が進むにつれコツを掴んでいる様子でした。
数日、黙々と繊維と向き合い、ついに糸ができあがりました。
この糸は最後、琉球藍で染色します!
つづく
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